Levi’s 501-0000 STF USライン

2024-11-28

昔からあるシュリンクトゥフィットの501を買いました。この 501-0000 の品番には色々な呼び方があって、米国流通品、本国流通品、現行品、レギュラー、USライン、STF(Shrink-to-Fitの頭文字)などなど…どの呼称もアメリカ国内で流通・販売されている501の並行輸入品を指します。

リジッドと呼ばれる糊付きのデニムで、ジーンズを製造する際の裁断のためにデニム生地に糊が付いており、洗濯するとその糊が落ちて、生地の目がギュっと詰まり、ひとまわり縮みます。具体的にどのくらい縮むかというと、割合で言うと約10%程度縮みます。商品名にあるShrink-to-Fit(シュリンクトゥフィット)とは、日本語に訳すと”縮ませてフィットさせる”という意味です。洗うと縮むというデニム生地の欠点を逆手にとって「洗って縮ませて体にフィットさせるんだ」ってポジティブに言っちゃうところがいかにもアメリカらしくて好きです。洗濯後の縮みもレポートしてますので、良かったらサイズ選びの参考にしてください。

ちなみに501のハイフンのあとの4桁の数字は商品のカラーを表しており0000はリジッドの品番です。こちらの商品は、東京は上野アメ横にある老舗 Jalana(ジャラーナ)さん の実店舗にて購入しました。アメリカ国内で流通している商品ですので、日本国内ですと輸入品を扱っているインポートショップのようなところでないと手に入りません。日本にあるリーバイスストアではこちらの商品は販売されていませんが、リーバイスオフィシャルオンラインストア【LEVI’S E-SHOP】でのみ限定的に販売されているようです。

ちなみに、リーバイスジャパンの扱う501はリーバイスジャパンの独自企画で、この501-0000とは全くの別物なので注意が必要です。たまにこの501-0000と、日本で売っているワンウォッシュの501が同じものだと思っている方がいらっしゃいますが、企画段階から違う、全く別の商品ですのでご注意ください。レギュラーあるいは現行品の501といえば、通常この米国流通品の501-0000のことを指します

また、輸入品なので円とドルのレート、為替によって値段が変動するのもこの商品の特徴とも言えます。私は今回、こちらの501-0000を7,980円で購入しましたが、10年ほど前の円高の時期には3,980円でした。倍近い値段になっていますね。いまは更に円安が進みJalanaさんでも9,990円になっていました。安いのがウリなので、どうか1万円台には乗らずに頑張ってほしいところです。と、思ったら少し落ち着いて8,990円に下がりましたね。(2023年6月18日現在)

リーバイス 501 LEVI’S 501-0000 オリジナル ボタンフライ ストレート ジーンズ リジッド | メンズ ジーパン デニムパンツ ボトムス 生デニム 未洗い USAライン STF LEVIS RIGID レッドタブ ウエスト28-46 選べるレングス30-40

価格:8,990円
(2023/6/18 19:49時点)
感想(1686件)

ネットで購入してもよかったのですがこの商品は度々マイナーチェンジがたびたび起こるので、シルエットが変わってる可能性を考えて念のため実店舗で実物を見て購入しました。正直なところ、洗うとんでしまうので、未洗いの状態で試着する意味はほぼ皆無ですが(笑)念のため

ではそんな501-0000を早速見ていきましょう。

リーバイスの501-0000 STF USライン 詳細


未洗い状態でのオモテ面です。1940年代にこの5ポケットのジーンズの原型が完成してから今日に至るまで、シルエットや細部における変化はあるものの、501はずっとこのスタイルで売られています。こうして見てみると、膝から下にかけてまっすぐのストレートですね。こちらは未洗いの状態で生地に糊が付いているので、見た目には生地がパリッとしていて光沢があり、色も少しグレーがかっています。いわゆる生デニムという状態です。この状態のままクリーンな感じで穿くのも全然アリだと思います。この状態から洗いをかけると、糊が落ちて生地の目が詰まり、色味も青くなってさらにブルージーンズらしい表情になります。



未洗いの状態裏面

未洗い状態での背面。バックポケットはやや小ぶりでモダンな雰囲気です。後ろからですと、バックポケットの飾りステッチ、通称アーキュエイトステッチと、右バックポケットに付く赤タブですぐにリーバイスのジーンズだとわかりますね。新品の状態ですと、右後ろポケットにフラッシャーと呼ばれる紙が付いています。このフラッシャーはマイナーチェンジが度々起こり、年代によってデザインが微妙に異なります。

右腰あたりにつく紙製のラベル、通称”紙パッチ”です。ここに商品の品番とサイズが記載されています。WはWaist(ウエスト)、LはLength(レングス)の略です。また、米国生まれの製品ですので、サイズはインチ表記です。このジーンズの場合、ウエストが30インチで、レングスが34インチということです。この2頭の馬がジーンズを引っ張る意匠は”ツーホースマーク”と呼ばれ、馬が2頭がかりで引っ張っても破けないデニム生地の堅牢さを比喩的に表現しており、これはリーバイスのトレードマークでもあります。2013年頃にマイナーチェンジがありパッチのツーホースマークのデザインが変更されました。この紙パッチは紙製ですが、水に強く破れにくい仕様で洗い続けても破れずに残りますが、年代によっては洗濯によってボロボロと朽ちていくものも存在します。

また、この紙パッチの右側についている切り取りタグはティアオフタグと呼ばれています。このティアオフタグは、一説には店舗での在庫管理に使用されるタグとのことですが、現在店舗で在庫管理のために使用されることはなく、名残として残っています。購入者が自身で切り取るか、そのまま穿くかといった感じです。紙パッチと、このタグの境目に浅く点線の切れ込みが入っているのですが(ピンボケで見づらい)、手で綺麗にちぎれるほど切れ込みは深くはないので、綺麗に切り取りたい方はハサミやカッターを使って切るしかありません。切り取る派つけたまま穿く派に分かれるかと思いますが、私は断然つけたまま穿く派です。つけたまま穿き続けるとこの切れ込みから自然と取れてくることもあります。

右腰の紙パッチの横に付く紙タグです。以前のものと比べるとシンプルなデザインになった気がします。昔はもう少し派手目でアメリカンなデザインでしたが、物流が発展して全世界に輸出されるようになったからでしょうか。”100% COTTON SITS AT WAIST REGULAR THROUGH THIGH STRAIGHT LEG”と英語で書いてあります。日本語に訳すと、綿100%、ウエスト穿き、太ももにかけてレギュラーフィット、膝下ストレート”と書かれています。

右バックポケットに"フラッシャー“と呼ばれる紙のラベルが付きます。以前はこのフラッシャーの下に"ギャランティーチケット“と呼ばれる、いわば商品の品質保証書のような長方形の紙のラベルがついていたのですが、こちらは2000年代に省略されて、現在はスレーキ(前ポケットの内袋)にプリントされています。

内タグの写真です。このジーンズはメキシコ製ですね。写真に収め忘れましたがタグによれば今回購入したこの 501-0000 は 2021年1月に製造されたもののようです。Jalanaさんの商品説明によれば生産国はこの他にエジプト、ハイチ、グアテマラ、コロンビア、ドミニカ共和国などがあるそうです。501の生産拠点がアメリカから南米へ移りはじめた2000年前後の時期にはコロンビア製、ドミニカ共和国製、グアテマラ製の501を度々見かけましたが、最近ではほぼメキシコ製とエジプト製しか見かけない気がします。実際、Jalanaさんの実店舗で2〜3本サイズ違いの501の生産国をチェックしましたが、全てメキシコ製でした。

最後に同じ品番 501-0000 の同じサイズ W30 L34 の穿きこまれたものを重ねてみました。ちなみに穿き込まれて色が落ちている方は、2008年モデルで、2011年メキシコ製。購入したのが2013年頃なので、購入からは10年弱経ってます。新品で購入して実際に穿き込んだ期間はトータルで 2年ほどかと思います。穿いて洗ってを繰り返すことで縮んで色が落ちて変化していくのが楽しいです。

まとめ

今回はリーバイス501シュリンクトゥフィットをご紹介しました。ここからこれを穿き込んで変化の様子をお伝えできればと思います。また、2011年製の501と今回購入した501(2021年製)の細部の違いなども比較できたらと思っています。次回の記事で、気になる洗濯後の縮み着用時のシルエットなどをレポートしたいと考えておりますので、もしよろしければそちらもご覧いただけると嬉しいです。